FIST:準解剖学的構造をもつ手の陰的モデリング

投稿者: 藤代 一成 投稿日:

中田 聖人藤代 一成

画像電子学会誌,Vol. 48,No. 4,pp. 506―515,2019年10月,画像電子学会第19回優秀論文賞

Abstract

手は第一人称的にもきわめて誘目性の高い部位であるため,コンピュータグラフィックス (CG) でも,よりリアルな動きの表現が求められてきた.現実の手はボリューム形状のある骨や腱,筋肉,血管といった器官から構成される.しかし,一般的な関節体の CG モデルは,表面メッシュと概念的なボーンから構成されているため,内部構造の動きによる外見の変化とそれによる力感を表現するのがきわめて困難である.そこで本論文では,この手の表面の変化をインタラクティブに表現する手のモデルとして,Fast Implicit model with Semi-anatomical sTructures(FIST モデル) を提案する.手の骨を解剖学的に,腱や筋肉,皮膚,血管を人工的にモデリングするという,準解剖学的なモデリング手法を採用することで,モデルの質とモデリング効率の両立を図る.また,各器官をスカラ関数として表現し,陰的にモデリングすることで,内部構造の動きを手の表面の変化に反映させる.

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カテゴリー: 国内2019学術誌

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