3DCGにおけるキャラクタアニメーションでは,セルアニメのような手描きらしい動作表現を実現するために,コマ打ちを用いることがある.セルアニメにおけるコマ打ちは,少ないポーズ数で動作を表現するために,余剰な動作の省略や速さの強調といった演出を含んでいるため,現実動作とは異なる質感をもっている.そのため,モーションキャプチャデータのような現実動作にダウンサンプリング処理を施しても,セルアニメに特有な動作の質感までは再現されづらい.そこで本研究では,セルアニメの制作技法に基づき,モーションキャプチャデータをセルアニメらしい動作へ変換する手法を提案する.本手法では,モーションデータの特性を,速さ分布とポーズ面積を用いて評価する.これらから動作認識に適したカメラ視点を選択し,その視点においてセルアニメらしい動作を実現するのに最も効果的なポーズを同時に抽出する.
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