Graphics Paradigms (GP) とReality Modeling (RM) は6つのチームのなかでも特に関連性が高く,研究室の活動においてもこの2チームは合同で議論する機会が多くなっています.両者はCG表現を研究する点では共通していますが,そのアプローチはある意味では真逆といえます.

RMは特定の物象を表現することを目標としています.そのため,研究は表現したい対象を決めるところから始まります.そして,現実世界の分析,モデルの構築,実測データの利用などを通じて,対象に特化した表現技法を求めます.

一方で,GPでは描画方式そのものを研究しています.CGの描画において,0から新しいものを作るのはひじょうに困難であり,意識していないものも含め,多くの既存技術を利用することになります.RMの研究は基本的に既存の描画方式に則っているといえますが,GPではこれまでの方式と異なった画像の作り方を研究しています.そのためGPでは,物象の種類によらず,規模の大小にも依存しない汎用的な手法を目指しており,この点ではRMと対照的です.

しかし,両者は対立するものではなく相互作用しながら発展していくものと考えています.GPで研究されている手法は汎用的であるため,RMにとっては適用を検討してみる価値のあるものであるといえます.逆にRMで提案された複数の手法から共通点を見出すことで一般的な手法の発見につながる可能性もあります.そのためGP・RMは互いに,演繹・帰納によって互いに利益が得られる関係にあります.

また,情報系の学問全体にいえることですが,その時代のコンピュータの性能を考慮した手法を考えなければなりません.計算資源の増大により,十年程前では考えられなかったことが容易に実現可能になることも多々あるため,常にその時代で求められていることを把握することが大切です.こうした観点においても,GPは求められている描画方式をRMの研究から読み取る,RMは計算資源を有効活用する方法をGPから学ぶ,といった相互作用が期待できます.

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